伊勢﨑満 / いせざきみつる

陶歴

1934年
岡山県重要無形文化財の細工師であった伊勢﨑陽山の長男として生まれ、父 陽山にその陶技を習得する。
1957年
岡山大学教育学部美術科彫塑専攻中退。
1961年
実弟淳を共同で、姑耶山に備前焼中世の古窯(窖窯)を備前で初めて復元その焼成に成功する。
1964年
日本工芸会正会員となる。
1972年
備前陶心会会長に就任。
1974年
第6回金重陶陽賞受賞。
1984年
岡山日日新聞社文化賞受賞。
1990年
岡山県文化奨励賞受賞。
1994年
山陽新聞文化功労賞受賞。
1998年
第15回田部美術館大賞「茶の湯の造形」展大賞を受賞する。
岡山県重要無形文化財保侍者となる。
2000年
岡山日日新聞芸術文化功労賞受賞。
2011年
死去(享年77歳)。

弟淳と共に岡山県重要無形文化財に認定され作品によって登窯と中世の穴窯を使い分け、電気窯やガス窯は使用しない松割木による焼成にこだわりのある作家。
藤原雄・金重道明・森陶岳らとともに、戦後の備前を盛りたてた。
父陽山の高杉晋作の備前焼による像製作を手伝うために大学を中退。本格的に陶芸の道に進む。(『高杉晋作像』(山口県下関市)は90回忌に当たる昭和31年4月14日を期してを建立された。)
昭和30年代には荒土を使用、黄みをおびた「おから色」の地に、深みのある緋襷が鮮やかな、轆轤の大壺などを登窯で焼成し、注目される。

(黒田草臣 四方山話より)
「古い窯跡をみて、弟・淳と穴窯を復元したが、わからん事ばかりが多かったけど、失敗したら笑いものになると一生懸命焼いたら大成功だった。
現在の備前の陶芸界はと問えば、「流行にのまれ、本来の備前焼の本質を忘れてしまうのは悲しいことだ」といい、古器に対する豊かな知見と多くの経験に基づく、桃山の伝統備前茶陶の正統派である。
土の話に向けると、「陶陽さんはいい土かどうか食べて調べたというのは伝説で、全くの誤解だ。いい土は目でみればわかる。一番いいのは鳩羽色、鼠とか茶色が混ざった色合いです。それから触った時の抵抗感や重量感があるとよい土だ」と土に対する蘊蓄も。

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作品

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